2014-10-01

オットのこと

社長から昔仕立てたスーツの端切れを預かった。

これと同じ生地で色の違うものを誂えたいけど、何軒かの銀座の老舗テーラーに行って聞いたが、これと同じものは作れないと言われたとのこと。
一度オットに聞いてみてほしいと言われ、その端切れをオットに見せた。



まあ~、語りだす、語りだす(笑)。


ああ、思った通りの素材だ!これ、緯糸はモヘアだろ。(←糸を抜いてほぐし始める)そうだ、だぶん、モヘヤ100%だな。今、緯糸をモヘヤ100%でやるっていうのはないんだよ。
あ、オレのさ、このスーツ(←クローゼットから持ってきた)、ほら、これとこの素材、スゲー似てるだろ。
前、ビームスで一目ぼれして買ったんだよ。こういう素材はさ、中村達也さんみたいな人しか好まないよ。普通のひとは、ロロピアーナみたいな生地感が好きなんだよ。
こういう昔の生地は太番手が多かったけど、今は太番手は使わないなあ。


・・・・などなど、などなど・・・(笑)



そんなオットを久しぶりに見た気がする。この人、ほんとに素材とか好きなんだなあ~とあらためて思った。なんかとっても楽しそうだった。


糸を見ながら「ああ、ルーペで見たい!」と言うので、頭の中に年寄りが使う黒いフチの丸いルーペを思い浮かべていたら、「会社に置いてあるんだよ、ホラ、アナタにもらったやつ」と言われ、

あああ!スワッチ用のルーペか!

・・・と懐かしい記憶が蘇ってきた。前職辞めたあと、職場で使っていたものでオットの役に立ちそうなものは、譲り渡していたんだった。



結果、彼の見解としては、ホニャララというお店なら、かなり近い素材を置いている可能性があるから、そのお店を教えてあげたらいいんじゃないか?とのこと。

へー。いつの間にそんなお店のリサーチを???
最近、一緒にお店を見に行ったりすることないからなあ。
平日、ダイニングテーブルで顔を合わせて話をする時間なんてほぼないし、久しぶりにスーツ談で盛り上がって新鮮な夜だった。



社長の希望通りのスーツが仕立てられるといいなあ。