2016-01-27

電話詐欺被害と家族のはなし

実家の父が電話詐欺の被害にあった。
いわゆる還付金詐欺ってやつだ。
キャッシュカードを持ってコンビニへ行くよう指示をされ、言われるままにATMを操作。
母が銀行と警察に連絡したときには、すでに口座は空っぽ。預金残高以上の金額を引き出され、残高にはマイナスがたっていたらしい・・・。

実家に行くと、電話の前の壁やカレンダーのところに「オレオレと言われたら」みたいな対策メモがでかでかと書いてあるし、うちの親に限って騙されはしないだろうと思っていたが、あっさりやられてしまったことにわたしも驚いた。
後から母に「それは詐欺よ!!!」といくら諭されても、父は母の言うことを信じなかったというから困ったものだ。

困ったものといえば、以前TVで、オレオレ詐欺のような犯罪の被害者に対して責めてはいけない、と言っていたので、電話口でショックと怒りを訴える母に「とにかく、今後、被害を受けないためにできることをしよう」と冷静に話したら、母は軽く逆ギレした。
「わたしがこんなにショックを受けているのに、わたしの気持ちはどうでもいいの?!」
という見えない(聞こえない?)言葉が受話器からビリビリ伝わってきた。
警察からも「ご主人をあまり責めないであげてください」と言われたそうだ。
母は怒りの持って行き場がなくて、わたしに同情してほしかったのだろう。
それはわかるんだけど・・・、むしろわたしは母への対応の方が精神的に疲れた。


娘のわたしが言うのもなんだけれど、父は少し?いやかなり?KYなひとだ。
長い結婚生活の中で、父と母のどちらが我慢を強いられてきたかを想像するに、母ではないかと思う。


好き勝手ばかりやって、失敗しても、頑固でも、しょうがないよ、こういうひとなんだもん、と許されてしまうなんて、不公平じゃないか。

間違ったひとを正すのが筋であって、正しい自分が我慢したり、考えを変えなきゃいけないなんて、間違ってる!


・・・ときっと母は思っているんだろう。

以前のわたしなら、きっとわたしもそう感じると思う。
・・・というか、そういう母から産まれてそういう意識の元で育てられたので、そう思って当然だった。


でもね、だから疲弊するんだよ。


一筋縄ではいかないキャラクターだってイヤというほどわかっているんだから
それでも正そうとか、変えようとか、糾弾しようとしたりとか
するだけ自分が疲れることに母は気付いていない。
損だとか理不尽とか、そんなことを考えたら自分が生き辛いだけだから、
そういう枠をとっぱらって、
自分の意識をちょっとでも違うほうに向けていくしかない。
だから、怒りに目を向けないように違う部分をフォーカスしたのに
母にはそれがたいそうご不満だったわけで。



彼女の中ではきっとまた

「うちのムスメは冷たい」
「どうせわたしのことなんて誰も心配してくれない」

ということになっているんだろう。




あーーー



めんどくさ。






こうやってまた溝が広がっていくのだ・・・。
というか、あなたが勝手に溝を広げているんですよ?