わたしは常々、自分以外で「こどもを持たない選択をしたひと」の本音が聞いてみたいと思っていた。
なので、この記事を興味深く読んだ。
これはとてもデリケートなトピックスで、触れられたくない人も多いだろうけど
あえて
「自分の人生にこどもはいらない」
という選択をしたひとは、実のところどれくらいいるんだろうか?
まだまだ恋愛ですら覚束ないような若い頃は、普通にいつかは結婚するだろうし、結婚したらそこにこどもが加わるんだろうと漠然とは思っていた。
・・・だけどもともとこどもは好きじゃなかった。
保育士さんとか、こども大好き♡とか言えるひととか、スゲーなあと思ってた。
あと「結婚しなくてもいいけど、自分のこどもは欲しい!」というひと、どうしてそういう発想になるのか、わたしにはまるで理解ができなかった。
あとTVでやってる大家族。ああいう生き方はもっと理解できなかった。
・・・そして体力がなかった。
当時は専業主婦の生活に憧れもなかったし、仕事は続けたかった。仕事が激務だったわけではないけれど、仕事をして帰宅するだけでへとへとだった。そこに子育てが加わるなんてことは考えられなかった。
・・・妊娠、出産に対してトラウマがあった。
物心ついたときから、母の体験談をいろいろ聞かされ、
出産って、女性ってスバラシイ!ミラクル☆、とか思えなかった。
それはただただ、辛く、苦しいものというトラウマになっていた。
まだギリギリ30代の頃、SNSで「夫婦ふたり生活」のひとたちのコミュニティーに参加していた。
夫婦ふたり生活にもさまざまな理由はあるけれど、そこにはわたしと同じように「こどもが好きじゃない」という仲間がいて、ときどき食事会をしたりしていたのだけれど、少し疎遠になっている間に、みんなこどもを産んでいた(苦笑)。
夫婦ふたり生活にもさまざまな理由はあるけれど、そこにはわたしと同じように「こどもが好きじゃない」という仲間がいて、ときどき食事会をしたりしていたのだけれど、少し疎遠になっている間に、みんなこどもを産んでいた(苦笑)。
リアルな生活の中でも同様で、「こどもが好きじゃなくて夫婦ふたり」生活だったひとは、いつの間にかみんなこどもを産んでとても幸せそうだ。
彼女たちが羨ましいと思ったことはない。
ただ、彼女たちはもともと「いらない選択したひと」ではなかったんだなという、若干の失望感?を感じただけ。
母性本能が足りないのか?と微かに疑問を感じたこともあるけど、自分の愛犬への溺愛ぶりは相当なもので、決して母性本能が足りないわけでもないと思う。
赤ちゃんはかわいいと思う。
でもそれは「小さな生きもの」としてかわいいというだけで、わたしにとってはイヌも猫も、その他の小動物も、熊もライオンも、赤ちゃんはどれも等しくかわいい。人間の赤ちゃんだから特別かわいいという感情はない。
ただ生まれたての赤ちゃんは、とても神々しいと感じた。
妹がこどもを出産したとき、横で眠る赤ちゃんを見て、素直に涙が出た。
よく「妊婦さんは美しい」と言っているひとがいるけど、わたしは初めてその発言を聞いたとき、普通のひとはそういう見方をするのか!と内心驚いた。命を宿しているということは、人知を超えた神々しさがあるということが言いたいのだと思う。
でもわたしにとっては「妊婦さんは勇気のあるひと」でしかない。広い言い方をすれば「妊婦さんは強いひと」かな。ただただ、尊敬する存在でしかない。
世の中にはこんなふうに感じている、わたしのようなひとが
いるんだろうか?
でもわたしも山口智子同様、「こどもを持たない人生」を選択したことに悔いはない。